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賃貸の申し込みはキャンセルできる?契約前後のタイミング・費用・断り方を解説
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賃貸の申し込みはキャンセルできる?契約前後のタイミング・費用・断り方を解説

約12分で読めます

結論:賃貸の申し込みは、契約成立前(重要事項説明を受ける前)であればいつでもキャンセルでき、預かった申込金(預かり金)も全額返金されます。 契約書に署名・捺印した後は「解約」扱いとなり費用が発生するため、少しでも迷いがあるなら早めの連絡が鉄則です。本記事では、タイミング別の可否と費用、理由別の伝え方、そして「相見積もりでより良い条件へ乗り換える」という前向きな次の手まで解説します。

賃貸物件の申し込みを済ませたものの、「やっぱり別の物件にしたい」「他社のほうが条件が良かった」「家族に反対された」——申し込み後にキャンセルしたくなる事情は誰にでも起こりえます。実際、東京都では賃貸申込の約6割(キャンセル率59.5%)がキャンセルされているというデータもあり、決して珍しいことではありません。

それでも「申し込んだ手前、キャンセルしにくい」「費用を取られるのでは」と不安に思う方も多いでしょう。本記事では、賃貸の申し込みキャンセルについて、法律の前提を踏まえつつ、タイミング・費用・伝え方を実践的に解説します。当サービスは特定の不動産会社の利益ではなく、入居者側の費用を抑える視点で情報をお伝えします。

結論:申込後のキャンセルは「契約前」なら自由・申込金も全額戻る

ポイント:キャンセルが認められる境界線は「重要事項説明の前」。それより前ならいつでもキャンセルでき、預かった申込金も必ず返金されます。

賃貸の申し込みから契約までには明確な段階があり、キャンセルできるかどうかは「どこまで手続きが進んだか」で決まります。大原則は次の通りです。

  • 重要事項説明を受ける前:いつでもキャンセル可能。申込金(預かり金)は全額返金
  • 重要事項説明を受けた後・契約直前:要相談。事務手数料等が発生する可能性あり
  • 契約書に署名・捺印した後:キャンセル不可。「解約」扱いで費用発生

つまり、まだ契約書にサインしていなければ、基本的にはキャンセルできると考えて問題ありません。ただし「どこまで進んだら契約成立とみなされるか」には法律上の落とし穴があるため、次の章で詳しく解説します。

キャンセルできる「境界線」はどこか

申込から契約までの4ステップ

賃貸を借りる手続きは、おおむね次の4つのステップで進みます。

  1. 申し込み:入居申込書を提出し、入居意思を示す
  2. 入居審査:大家さんや管理会社が申込内容を確認(保証会社の審査を含む)
  3. 重要事項説明:宅地建物取引士が契約内容を書面で口頭説明
  4. 契約:契約書に署名・捺印し、初期費用を支払う

キャンセルの「境界線」は、3の重要事項説明を受ける前に引かれます。重要事項説明は契約の直前に行われる手続きで、ここを受けた時点で不動産会社は契約成立を見込んで各種準備を進めるため、その後のキャンセルはトラブルに発展しやすくなります。

「諾成契約」という落とし穴

ここで知っておきたい法律用語が「諾成契約(だくせいけいやく)」です。日本の民法では、賃貸借契約は原則として当事者が合意すれば、書面に署名・捺印がなくても成立するとされています。

つまり厳密には「大家さんが入居を承諾した時点」や「申し込みを承諾した時点」で契約が成立していると主張する不動産会社もあります。これが「申込んだだけで契約成立扱いにされた」というトラブルの原因です。

ただし、一般的な不動産会社の実務では「契約書への署名・捺印をもって契約成立」と扱うことが多く、申込段階でのキャンセルは認められています。とはいえ、諾成契約の論理で拘束しようとする業者がゼロではありません。申し込みの際に「キャンセル時の扱いはどうなりますか」と一言確認しておくと、後のトラブルを防げます。

タイミング別のキャンセル可否と費用

ポイント:進行状況によって「完全にキャンセルできる」「要相談」「解約扱い」の3パターンに分かれます。

現在どこまで手続きが進んでいるかで、キャンセルの可否と費用が変わります。一覧にまとめました。

タイミングキャンセル可否費用申込金の扱い
申込直後・審査中○ 自由に可能なし全額返金
重要事項説明後・契約直前△ 要相談事務手数料等の可能性基本的に返金
契約書署名捺印後× 解約扱い1ヶ月分家賃等の差引き敷金は戻る可能性あり

申込直後・審査中(キャンセルOK・申込金全額返金)

申し込みをしたばかり、あるいは入居審査の途中であれば、キャンセルは自由にできます。この段階では法的な契約関係が成立していないため、ペナルティは発生しません。預けていた申込金(預かり金)も全額返金されます。

❌ 返事を引き延ばして契約を急かされる → ⭕ 迷いがあるなら早めに「保留にしたい」と伝える

重要事項説明後・契約直前(要相談)

重要事項説明を受けた後のキャンセルは、不動産会社との相談が必要です。この時点では契約に向けて準備が進んでいるため、事務手数料等が請求されるケースがあります。ただし、申込金の返還拒否は認められません(後述)。

契約後(=解約扱い・1ヶ月分家賃等の差引き)

契約書に署名・捺印し、初期費用を支払った後のキャンセルは「解約」と同じ扱いになります。この場合、最低でも1ヶ月分の家賃が差し引かれるのが一般的です。さらに、すでに支払った仲介手数料や礼金は戻りません。

ただし、まだ入居していない場合、敷金は精算次第で戻る可能性があります。火災保険料も、自分で保険会社に連絡して解約すれば未経過分が戻る場合があります。

❌ 契約後に「やっぱり辞めたい」と安易に考える → ⭕ 契約書にサインする前に、費用と条件を最終確認する

申込金(預かり金)は必ず返金される

ポイント:申込金は「契約まで預かるだけ」のお金。返還拒否は宅建業法のルールで禁止されています。

申し込み時に「申込金」「預かり金」として1万円〜家賃1ヶ月分程度を預けるケースがあります。結論から言うと、契約に至らなければ申込金は全額返金されます

これは申込金が「契約締結まで預かっているだけ」のお金であり、法的に支払義務のあるものではないためです。さらに、宅地建物取引業のルール(宅建業法の関連規定)により、不動産会社が預かり金の返還を拒否することは禁止されています。

一部の業者では「申込金は返金できない」と伝えて契約を迫るケースがありますが、これはルール違反です。「契約しない旨」をはっきり伝えれば、必ず返金してもらえます。もし応じない場合は、最寄りの消費者生活センターや都道府県の宅地建物取引業協会に相談できます。

キャンセル理由別の伝え方・例文

ポイント:キャンセルは早めに・正直に伝えるのが鉄則。理由別に適切な言い方があります。

キャンセルを伝える際は、**「できるだけ早く」「正直に理由を伝え」「謝罪する」**のが基本です。不動産会社の担当者も契約に向けて準備を進めていますので、誠意を見せることがトラブル回避の鍵になります。

理由別の伝え方を整理しました。

理由伝え方のポイント
他社で条件の良い物件を見つけた感謝を伝えつつ「別の物件に決めた」と簡潔に。詳細は不要
家族に反対されたやむを得ない事情として伝える。自分の裁量外と強調
転勤・急な事情不可抗力であることを伝え、早めに連絡
金銭面で不安が出た初期費用の見直しを理由に。交渉の余地も残す

「他社で条件の良い物件を見つけた」

例文:

「先日はご対応いただきありがとうございました。誠に恐縮ですが、比較検討の結果、別の物件に入居を決めましたので、今回の申し込みはキャンセルさせてください。お手数をおかけし申し訳ありません。なお、お預かりいただいた申込金の返金手続きをお願いできますでしょうか。」

この場合、あえて「他社のほうが安かった」と詳細を言う必要はありません。「別の物件に決めた」で十分です。ただし、当サービスのように相見積もりで比較検討した結果であれば、初期費用を大きく抑えられる可能性があります(後述)。

「家族に反対された」

例文:

「申し訳ありません、家族と相談した結果、今回は見送らせていただくことになりました。せっかくご紹介いただいたのに申し訳ありません。申込金の返金をお願いいたします。」

家族の反対は自分の裁量ではどうにもならない事情です。「家族会議の結果」と伝えれば、担当者も無理に引き止めにくくなります。

「転勤・急な事情」

例文:

「大変申し訳ありません、急遽転勤が決まり(または家庭の事情で)、今回の物件はキャンセルさせてください。できるだけ早くお伝えしたくご連絡しました。申込金の返金手続きをお願いします。」

転勤や急な事情は不可抗力です。相手もプロとして対応してくれますので、早めに・正直に伝えましょう。

キャンセルした後は?相見積もりでより安く契約し直す

ポイント:キャンセルはゴールでなく「より良い条件を選び直す」チャンス。相見積もりで初期費用を大幅に抑えられます。

ここまで「キャンセルできること」を中心にお伝えしてきましたが、実はキャンセルした後の選び直しの方が、費用削減の観点では重要です。

なぜなら、同じ物件でも扱う不動産会社によって初期費用が変わるからです。不動産業界には「レインズ(REINS)」という物件情報の共有システムがあり、複数の不動産会社が同一物件を紹介できる仕組みになっています。つまり、気に入った物件があれば、別の不動産会社経由で契約し直すことで、仲介手数料やオプション費用を比較できるのです。相見積もりの仕組みそのものについては、相見積もりの基本と効果で詳しく解説しています。

相見積もりを取ることで、どれくらい安くなるか。家賃8万円の物件で3社比較した例を見てみましょう。

項目A社B社C社
仲介手数料1.1ヶ月(税込)0.55ヶ月(税込)無料
保証会社利用料1年分1年分0.5年分
24時間サポート月額1,500円月額1,500円加入不要
初期費用合計(概算)約55万円約48万円約40万円

このように、同じ物件でもA社とC社で15万円近い差が出ることがあります。仲介手数料のからくりや交渉のポイントは、仲介手数料の交渉で解説しています。キャンセルして相見積もりで選び直すことは、決してマイナスではなく、むしろ賢い選択と言えます。

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相見積もりの具体的な手順やマナーについては、相見積もりのやり方をご覧ください。

当サービスでは、初期費用を抑えたい方に向けて、複数社の見積もりを比較できる相見積もりフォームを無料でご利用いただけます。会社名を伏せた中立な立場で、あなたにとって最も条件の良い選択をサポートします。

よくある質問

Q1. 申し込みをキャンセルするとブラックリストに載りますか?

いいえ、載りません。申込段階のキャンセルは消費者の正当な権利であり、個人信用情報(いわゆるブラックリスト)に記録されるものではありません。ただし、同じ不動産会社で何度もキャンセルを繰り返すと、以降の対応が慎重になる程度の影響はあります。

Q2. 入居審査に通った後でもキャンセルできますか?

はい、契約書に署名・捺印する前であればキャンセル可能です。入居審査の合格は「契約できる状態になった」ことを意味するだけで、契約成立ではありません。ただし、審査後にキャンセルすると保証会社の審査手数料等が請求されるケースがあるため、早めの判断が大切です。

Q3. 申込金(預かり金)は本当に返金されますか?

はい、契約不成立であれば全額返金されます。宅地建物取引業のルールで返還拒否は禁止されています。「返金できない」と言われても、はっきり断れば必ず戻ります。

Q4. 契約後にキャンセル(解約)した場合、いくら取られますか?

概ね1ヶ月分の家賃が差し引かれます。加えて、支払い済みの仲介手数料・礼金は戻りません。ただし敷金は戻る可能性があり、火災保険も未経過分が戻る場合があります。詳細は解約時の精算で確認してください。

Q5. オンラインで「とりあえず申し込んだ」場合もキャンセルできますか?

はい。近年は不動産業界のIT化で「とりあえず申し込む」ハードルが下がり、キャンセルも増えています。契約前であればオンライン申し込みでもキャンセル可能です。ただし、安易なキャンセルは担当者への迷惑になるため、本気で検討する物件に絞るのがマナーです。

Q6. キャンセル理由は正直に言ったほうがいいですか?

はい、正直に伝えるのが基本です。ただし「他社のほうが安かった」など詳細を言う必要はなく、「別の物件に決めた」程度で十分です。誠意を持って早めに伝えれば、ほとんどの場合トラブルになりません。

まとめ

ポイント:申込後のキャンセルは契約前なら自由。迷いがあるなら早めに行動を。

賃貸の申し込みキャンセルについて、重要なポイントをおさらいします。

  • キャンセルの境界線は「重要事項説明の前」。そこより前ならいつでも可能
  • 申込金(預かり金)は契約不成立なら全額返金(返還拒否はルール違反)
  • 契約後のキャンセルは「解約」扱い。1ヶ月分の家賃等が差し引かれる
  • 「諾成契約」の論理で拘束する業者もいるため、申込時にキャンセルの扱いを確認
  • キャンセル後は相見積もりで、より条件の良い選択へ

もし「今の申込以外にもっと良い条件があるのでは」とお考えなら、相見積もりで初期費用を比較してみませんか。同じ物件でも不動産会社によって初期費用に十数万円の差が出ることがあります。

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